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沖縄は長寿国日本の中でも、最も平均年齢が高い県。沖縄県民がなぜ長寿なのかという研究はいろいろとなされているが、考えられるものとしては以下のようなことがある。
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この中でも沖縄の食生活が、沖縄の長寿の元として、最近特にほかの県の人々からも、いや、世界中の人々からも注目されている。沖縄のお年寄りは、現在でも食べ物のことを方言で「クスイムン」とか「ヌチグスイ」という。これは「薬」あるいは「命の薬」といったような意味で、どちらも食事は病気を治すものだという考えだといえる。沖縄が日本一の長寿県といわれる秘密も、その辺に隠されているよう。 |
琉球とよばれた時代から、中国や東南アジア、朝鮮、日本と行き来していた沖縄では、食生活の面でもそれらの国々からいろいろな影響を受けて来た。特に影響が強かったのが中国で、豚肉中心の料理が発達した。 沖縄に伝わる料理は「琉球料理」とよばれ、首里城の中で食べられていた「宮廷料理」と、一般の人たちが食べていた「庶民料理」にわけられる。 「宮廷料理」は中国からの使者を迎えるための料理で、今の東京の「迎賓館」のように技術の枠を結集した料理だったに違いない。一方、貧しい生活の中から自然に生み出された「庶民料理」は、生活の知恵が生かされたもので、無駄を省き、値段や栄養がバランスよく整えられたものだといえる。 |
沖縄といえば‥で思い付くものの一つに紅イモがある。 紅イモのルーツは、中国から琉球に伝わったのが最初だといわれている。当時の総官が中国より鉢植えにしたものを持ち帰り、県下の普及に努め、飢饉から人々を救ったと記録に残っている。 嘉手納町の北隣に位置する読谷(よみたん)村は、沖縄県内最大の紅イモ産地。役場玄関横には長さ約3mの巨大な紅イモのオブジェが横たわる。さすがは「紅イモの村」。 |
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紅イモといえば読谷村を連想するまでに広まったのは、生産農家が品種の特性を見極め、それに合う栽培方法を工夫し、特産化したため。今までの生紅イモは、害虫の流入を防ぐため生のまま本土に持ってくることが禁止されていたが、低温殺菌することで、県外の持ち出しが出来るようになった。 紅イモに含まれる赤い色素は、赤ワインの成分と同じポリフェノール(アントシアニン系色素)で抗酸化作用に優れ老化を防ぎ、心臓病や脳卒中を予防し動脈硬化およびコレステロールの抑制効果などの効果がある。 紅イモとサツマイモの栄養価を比較すると、紅イモは食物繊維とカリウムが多く含まれており、ビタミンCはサツマイモに劣るがカルシウムはサツマイモの約10倍近くあるそう。主な料理はてんぷらやきんとき、ケーキ、クッキー、紅イモチップスなどがある。 |