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【沖縄の歴史を感じるグスク】
【沖縄の歴史を感じるグスク】
沖縄の歴史・文化を象徴する【首里城】。その歴史は琉球王国の歴史そのものです。
小高い丘の上に立地し、曲線を描く城壁で取り囲まれ、その中に多くの施設が建てられている首里城は、いくつもの広場があります。沖縄では城を『グスク』と呼び、他のグスクは首里城との競争に敗れ滅んでしまいましたが、首里城だけはグスクの特徴を保持しながら新たな発展を遂げてきました。
首里城は内郭(内側城郭)と外郭(外側城郭)に大きく分けられ、内郭は15世紀初期に、外郭は16世紀中期に完成しています。正殿をはじめとする城内の各施設は東西の軸線に沿って配置されていて、西を正面としています。西を正面とする点は首里城の持つ特徴の一つです。中国や日本との長い交流の歴史があったため、首里城は随所に中国や日本の建築文化の影響を受けています。正殿や南殿、北殿はその代表的な例です。
首里城は国王とその家族が居住する「王宮」であると同時に、王国統治の行政機関「首里王府」の本部でもありました。また、各地に配置された神女(しんじょ)たちを通じて、王国祭祀(さいし)を運営する宗教上のネットワークの拠点でもありました。さらにまた、首里城とその周辺では芸能・音楽が盛んに演じられ、美術・工芸の専門家が数多く活躍し、文化芸術の中心でもありました。
1945年にアメリカ軍の攻撃により全焼し、戦後、その跡地は琉球大学のキャンパスとなりましたが、大学移転後に復元事業が行われました。2000年12月には首里城跡は、日本で11番目の世界遺産に登録されています。
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