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【1,100万本の水仙の花咲く島】
更新日時:2009年12月17日 18:04
【1,100万本の水仙の花咲く島】

中国地方と四国とを隔てる瀬戸内海は、波静かな内海に浮かぶ多くの島々が訪れるものを惹きつけてやまない風光明媚な観光地として内外に広く知られています。

高松港の沖あい約4Km、フェリーで約20分で、あの桃太郎が鬼征伐に来たと伝えられ通称「鬼ケ島」と呼ばれている女木島を訪れることができます。島内の中央部鷲ケ峰の中腹には、昔人の手によって作られたと思われる洞窟があり鬼達の住処だったのではないかと考えられてます。

広さ4,000平方m奥行き450mに及ぶ大洞窟で、洞窟の中は約186㎡もの大広間や居間、婦女子の監禁室、溜井戸の跡、番人の控室まであり、何やら怪しげな気配が漂い、暗がりの中からは鬼たちの哄笑が聞こえてきそうです。

また島の集落は、冬の時期に強い潮風が吹き付ける為に民家の屋根までもすっぽり覆うほどの高さの石垣「オオテ」が防風防潮用に築かれて、島独特の風景を楽しませてくれ、特に写真愛好家や画家たちの創作意欲をかき立てます。

女木島の北約1、2kmの所に浮かぶ男木島は、平地がなく坂道と石垣ばかり、段々畑のように密集する民家の間を縫って連なる石段は、瀬戸内海の小島らしい風情です。また島の最北端に立つ男木島灯台は、映画「喜びも悲しみも幾歳月」の舞台となり、現在灯台資料館として活用されている明治の洋風建築の宿舎は、ノスタルジックな気分を誘ってくれます。

平成15年には、桃太郎に退治された鬼が逃げ込んだとされる「ジイの穴」へ行くこともできる男木島遊歩道ができ、それと時をあわせて男木島に日本でも有数な水仙郷をつくることを目的とした島民有志達によって「男木水仙郷をつくる会」が設立されました。

現在では、灯台や遊歩道の周り約12,000㎡もの広大な土地に約33万個もの水仙の球根が移植され、来年の2月には1,100万本の水仙が花を咲かせる予定となっています。

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